2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「犯罪被害者と刑事手続」 3 変な法律案

法律というのはこれを正確に読解することは難しい。括弧を読み飛ばして読んでみると,とりあえず意味が分かる。 さて,現在参議院審議中の法案は,以下のとおりである。 犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律第九条 次に掲げる…

「犯罪被害者と刑事手続」 2 (雑談)

分科会終了後,参加者と雑談した。雑談というのは仲間内でやるものなので,自ずから「刑事弁護系の人」が多くなる(ミランダの会会員とか,日弁連刑弁センター委員とか)。したがって,分科会への評価は,自ずから「辛口」になったのも当然である。「辛口」…

分科会「犯罪被害者と刑事手続」 1

日本刑法学会第85回大会(名城大学)に参加したので報告する。と言っても最初から順序だった考察をするわけではない。 まずは書き散らかして,このエントリで少しずつ整序していく(こういう使い方ができるのがブログの良いところ)。http://www.moj.go.jp…

日本刑法学会報告

デザイン変更

教会歴が「聖霊降臨日」を迎えたので少し変えました。

今日は楽しい名古屋出張(日本刑法学会)

私 「名古屋で刑法学会があるからしばらく家に帰れない」 妻 「どんな格好で行くんだ」 私 「大学教授風の服装にしてくれ」 妻 「自分の身分を偽って何をするつもりだ。」 私 「学会には大学院博士課程の学生や助手も参加する。だから<僕は○○大学の教授だ>…

起訴状における記載例(定型的常套句)

修習生時代,起訴状における常套句(主に副詞)を研究したことがある。1 劣情を催し(強姦) 「にわかに劣情を催し」が定型句である。「やにわに劣情を催し」・「いきなり劣情を催し」というような起訴状はないように思われる。「おもむろに(徐に)劣情を…

先生! それでもプロか!!(国選弁護)

当会の所属弁護士は,100人超程度なので,事件の相手方になったり,共同代理人を務めたり,委員会が一緒だったり,飲みに行くと顔を合わせたりという関係で,ほぼ全員が顔見知りである。同業者のキャリア・人柄はもちろん得意分野,訴訟進行のしかた(「…

縦書き訴状の苦労

平 成 八 年 (ワ) 第 五 九 六 号 の(ワ)をカッコ閉じにするのにものすごく苦労した。「一太郎」では何とかできたのだが,当時の「ワード」ではこのような機能がなく「縦中横」というコマンドがあったのだが,完全にバグっていて,「カッコ」が横にでんぐり…

水俣病第3次訴訟(訴状の補正,割印)

この訴状は,「訴状本体」の他に訴状付属別紙が4種類ほどある(訴状作成に当たっての事務上の便宜なのだけど,訴状本体だけでは当事者の個人情報が分からない仕組みになっていて,マスメディア対策もある)。 で,「訴状本体」と「別紙」との間には,「割印…