公判前整理手続

午後5時,第1回公判整理手続のため裁判所に出頭した(修習生同行)。検察側は,正検事一人,事務官2名(少なくとも1人は「中核」事務官←模擬裁判<刺身包丁事件>のチョー敵性証人の人)。
まず左陪席(主任)から形式的なミスの指摘があった。よく分からないが,合議体全員がA4版数枚のレジュメを所持していた(検察官からも弁護人からも提出していない書面)。
「辺」とか「邊」とか「邉」,「斎」とか「齋」とか,「高」とか「??(高島屋の高)」とかそういう問題や,証拠番号のミスの確認。然るべく口頭にて修正する。

実質面
第1回は,こちら(弁護側)が押していた。主任裁判官(左陪席)から「(検察官の主張は)悩ましいですねぇ」という言葉が3回ほど出てきた。

右陪席から弁護人に対し,鋭い質問があった。「次回までに検討して見解を示す」と答える(関係判例が1件ある)。

裁判長からは,格別の発言はなかった(結構くせ者の人との評判があるので,警戒していたのに拍子抜けだった)。

乙号証の大部分を不同意(異議あり)とした。「公判中心主義。まず,被告人の法廷供述を中心にしてほしいという趣旨です」と説明しておいた。

検察官は,「乙号証請求については,ヨリ請求証拠を厳選する」と述べていた。

左陪席(主任)から,「(甲・乙)について部分的同意の余地がないかを検討してください」と言われた。
この言葉を受け,当職は検察官に対し「合意書面作成に協力してくれないか」と提案したらにべもなく断られた。

相弁護人が本日差し支えなので,次回期日打ち合わせのため同弁護人の携帯電話に架電したら「電波届かず」。「すいません。1−2分待てば返電があるはずなので」と述べたら,始めて裁判長が口を開き,「何分でも待ちますよ」と発言した。こちらは「今日は生涯に何回もない極めて重大な用事があるので,5:30まで」と書記官に申し入れていたのに,もう5:40を過ぎている。
相弁護人の事務所に架電したら,「ある地方に視察出張中」とのことであった。確かにあんな大変なところに行っていたら,携帯電話の電波は届かないだろう。
たぶんあと2回くらい公判前整理手続があると思う。このたびの制度改革のツケを被告人が負うのはおかしいから,仮に有罪であるとしたら,未決勾留は,一日残らず算入してほしい。