供託で振り回される

 労働事件のため予告手当を某地方法務局某支局に供託をする準備を依頼者との打ち合わせを重ねながら−金曜日から−段取りしていた(特に管轄については綿密に検討した)。今日の午後1時に依頼者(法人)の従業員を受任者として某支局に赴いていただく予定であった。
 法務局職員が「出頭する前に『供託書』と『委任状』を当局にファックス送付してほしい」と言うので,送付した(本日午前11時)。
 11時30分ころ,当方依頼者−受任者たる従業員−にご来所いただき,書類の点検をして,法務局からの電話を待っていたのだが,何時まで待っても電話が来ない。こちらから電話すると「ファックスいただいた書類を審査中」とのことであった。12時ころ依頼者に対して,「昼食を取って午後1時ころまた来てくれませんか」とお願いした。
 午後1時ころ依頼者が帰ってきたので,某法務局某支局にこちらから電話した。そうしたら,なんだかんだなんだかんだと注文を付けられた。
1 被供託者は外国人のようだけどラテン文字表記はこれで正しいのか? ファーストネームとラストネームとの間に「・(中黒)」はないのか?
2 外国人登録証明書上の住所はどうなっているのか?
3 X「丁目」Y「番」ZZで間違いないか(「X−Y−ZZ」と言う表示について) 
4 委任状に「供託する件」とあるが「供託する一切の件」と訂正してほしい。
5 OCR用の供託用紙がどうしたこうした。 

 法務局職員の指示に従い,あれこれ関係書類を修正した。当職は字がへたくそなので供託書きは事務員さんに浄書してもらった(日銀出身で字がきれい&お札を素早く数える)。そんなこんなであっという間に午後2時になってしまった。
 某支局は「現金供託」は受け付けておらず,日銀代理店に行かないと手続が完了しないとのこと。今から某支局に赴いても3時を過ぎてしまう。某日銀代理店に「午後3時を過ぎても対応してもらえるか」と問い合わせたら,「5分や10分なら良いがそれ以上は困ります」と言われた。
 結局当方依頼者は,午前11時半ころから午後2時ころまで事務所にいてもらったのだが,無駄な時間を過ごしてしまった。
 明日,某支局近辺の某地裁支部に当職自身が赴く予定なので,当職が代理人となって,供託をすることとなった。本当に依頼者従業員には,申し訳ないことをしてしまった。