「真理とは何か?」han-taiseiと名乗る中学生さんと東大法学部生さんへ

http://d.hatena.ne.jp/han-taisei/

http://d.hatena.ne.jp/feuilles/searchdiary?word=%2a%5b%bb%a8%5d

のあなたに対する忠告を良く読むことをお勧めします。
 私は,feuillesさんほど教育者的な素養もないし,短気な方ですので,han-taiseiさんに対し,

<考え方の論理 (講談社学術文庫 45) (文庫)>

考え方の論理 (講談社学術文庫)

考え方の論理 (講談社学術文庫)


 
を熟読することをお勧めするのみです。それから,自然法について勉強したいのならば,ホセ・ヨンパルト先生やラッツィンガー(現教皇)や水波朗先生の著作を読めばよいと思います。これこそ,自然法の王道ですね。

 私は,今でもこれらの著書・論文を,時々,ベッドで読み返すことがあります(アルヒーフの奥にあり,直ぐに引用できない)。ヨハネス・メスナー(辞典のように厚い本)やダントレープ(自然法の夢は見尽くされたhttp://d.hatena.ne.jp/han-taisei/20070907。-自然法の夢の学校-とは少し違う)やケルゼンやラートブルッフを読むとなお良い。

純粋法学

純粋法学

 沢田先生の本ですが,論理学の基本的技法もさることながら,要旨以下のような記述がありました。すべからく味読すべきです。(数年前に読んだものなので,私の脳内で勝手に変容しているかも知れない)。

 「<真理とは何か?>ということを探求するために,色々な哲学の本を読んだり,宗教家に教えを受けたりする人がいます。若い人たちに良くあることです。
 それで,「真理とは○○だ」と思って,自分が理解したことを友達にしつこく説明したり,おかしな宗教を信じて家々を回って「真理」を教えたりしてひんしゅくを買ったり,嫌われたりする人がいます。
 しかし,そのような問題設定の仕方が,実は間違っていることもあるのです。
 「真理とは何か」を「定義する」のは実は,それほど難しいことではありません。
 「<認識(あるいは命題)>と<実在>とが一致している」とき,その認識(あるいは命題)の「性質」を「真理」というのです。真理は,命題の性質なのです。これは,論理学レベルにおける定説ですが,認識論・存在論まで視野に置くと,この定義も揺らいできます。そうは言っても,「チルチルミチルの青い鳥は,遠い彼方にいるのではなく,実は,私たちの近くにいるのです。」

 沢田先生の本は,leibniz0氏

http://d.hatena.ne.jp/leibniz0/

東京大学法学部生で,哲学や数学はもとより古今東西の実定法解釈学も法哲学も完全に理解しているらしい)も読んでほしいと思うけど,氏はほぼ完全にあらゆる学問をマスターして出来上がっている様子なので,今さら読んでもしょうがないから,読まなくても良い。