弁護士 紀藤正樹さんのこと ライブドア弁護団

紀藤さんとは,ここ数年お顔をあわせていないが,だいぶ長い付き合いである。統一協会(青春を返せ)関係の集会でお会いしたのが初めてだっただろうか? その後,ココ山岡訴訟でお会いしたこともある。そのころは,ニフティ第1次訴訟(FSHISO)が地裁に係属中で,インターネットにおける表現の自由を巡り,一杯飲みながら論争したこともあった。
通産省主催のシンポジウムでは,著名なブロガー弁護士小倉さんとも一緒だった。小倉さんが修習生だったころを知らないわけでもないのだが,もう10年以上前のことなので・・・。掘りの深い一癖ありそうな顔や言動は今でも一緒だね。
紀藤さんの事務所イソ弁さん(パートナー?)の山口貴士さんとはお会いしたことはないのだが,受験生だったころ,彼はパソコン通信における私の書き込みを読んでいたそうで,「私の青春の1ページです。わははは」と電話で述べていた。キリスト教神学や宗教学に興味があったのかなぁ? 青春を返したもらった方が良いかもしれないね>山口さん。
「青春を返せ訴訟」がちょっと行き詰まったころ,全国弁護団会議で紀藤先生が発言していて,その記憶は今でも残っている。「マインドコントロール論」がうまくいかなくなってしまったころで,紀藤さんは(要旨)「理論とか○○論じゃなくて,事実の積み上げが大事だ。一つ一つの事実を丁寧に主張・立証する。それで勝負すればよい」と発言した。
それ以降,「青春を返せ」訴訟では,「マインドコントロール」というマジックワードを前面に押し出すことをやめ,「一つ一つの事実の積み上げ」(ザッヘ)で準備書面を作り上げていった。
最初の勝訴判決は,確か札幌地裁だったと思う。この訴訟の主任裁判官も実は知らない人ではなく,「彼は,修習生時代から哲学的思考癖があった。」という評判は聞いていた。裁判所史上(管見の限り)初めて,無神論唯物論を採用した判決で,「勝たせてくれたのは良いけれども,裁判所がここまで言って良いのかなぁ」と思った。「宗教と社会学会」会員である著名な宗教学者と当地でお会いした折,「こんなウルトラリベラルの判決は,ファンダメンタルの私としては問題があると考えている」とか話したこともある。
紀藤正樹さんは,このたびのライブドア事件弁護団に加入したとのことであり,少し心強い感じがする。