法テラスについて(続き)

本年10月2日以降,国選弁護は,「法テラス」という法人が独占することとなる。法テラスと「刑事弁護基本契約」をした弁護士のみが,国選弁護を受けることになるのだ。


http://www.moj.go.jp/SHIHOUSHIEN/


「法テラス」の監督官庁検察庁(国選弁護人の対立当事者)を傘下に擁する「法務省」なのですね。そういう法律が出来てしまったのだ。
「そういう法律が出来たのだから仕方がない。出来てしまった以上は<よい子>に育て上げよう。」というような挨拶を日弁連刑弁センター委員長がしていた。これで,当職は腹を決めた。
当職は,単位会会長・刑弁委員会委員長・弁護士会事務局長宛に「10月2日以降の国選は謹んで涙ながらに辞退いたします。色々悩んだ末の決断ですので,ご賢察願います」というファックスを入れた。ラークリモーサ。
こんな制度の下で刑事弁護を受けたら,お客さんから「二股膏薬(双方代理)」との批判を受けるであろう。この批判に反論するのは恐らく困難であろう。
私は,刑事弁護は大好きだし,それなりの情熱を持って仕事をしてきた。自負できる実績も積み重ねてきた。
「法テラス」と契約したら,営々と築いてきたものがたちどころに崩れてしまう。