昨日は楽しい東京出張

昨日は,東京の弁護士さんの集まりで,憲法の勉強をした(日弁連会館)。土屋公献先生もご臨席された。一泊して,現在,お茶の上山の水ホテルからアクセスしている。

私に与えられたテーマは,大阪弁護士会徳永信一(学問的な議論では敬称略。以下同様)であった。徳永のメーリングリストでの言説を詳細に分析した。
徳永の言説を批判するためには,ケルゼン・シュミット・宮沢・清宮・佐藤幸治のおさらいも必要なので,事務所や書斎や屋根裏部屋に点在している関係著書を改めて精読してレジュメを作った。
もう弁護士になって10年以上たつのに,何の因果で憲法法哲学の教科書をしっかり読まないといけないのだろう(T_T)。ケルゼンの純粋法学は結婚に伴う引っ越しの際,自動車のトランクに数週間入れっぱなしにしておいたので,引っ越し後10年以上たった今日でも黒カビが生えている。ほとんど受験生みたいな乗りでレジュメを書く。事務員さんから,「事務所では仕事と関係のない本を読まないでください」と注意を受ける。第九のテキストのアナリーゼ(こっちの方がせっぱ詰まっている)もフランス語読み方イロハのイも進んでいないのに・・・。阪本昌成の教科書も机上に置いたのだが,読む時間がなかった。
徳永信一批判のレジュメは,事務所のパソコンに置いてきたので,後ほどアップする。
で,次回の研究発表の課題として「カール・シュミットの解説」が割り当てられた。私は基本的にはケルゼニアンで,シュミットは,ほとんど読んでいないのだが,「佐藤幸治を精密に読み解くためには,どうしてもシュミットを読まないといけないので,勉強してほしい」とS・Tさんからいわれたので,読み始めようと思う。取りあえず,和仁陽のオタクな本から読んでみる。研究の成果は,折々,このブログで発表する。
改めて思うのは,「カトリック法哲学は一大学派になっているのに,何でプロテスタント法哲学は学派を形成していないなのだろうか」ということであった。ルター派(別にカルヴァン派でも良いけど)を基調とした法哲学があって良いと思うし,欧州ではそういう学派もあるのに,日本のプロテスタント法律学プロテスタント法律学者や政治学者,法実務家は結構いるのに)って,弱っちいのだ。