今日は楽しい名古屋出張(日本刑法学会)

私 「名古屋で刑法学会があるからしばらく家に帰れない」
妻 「どんな格好で行くんだ」
私 「大学教授風の服装にしてくれ」
妻 「自分の身分を偽って何をするつもりだ。」
私 「学会には大学院博士課程の学生や助手も参加する。だから<僕は○○大学の教授だ>と騙して若手女性研究者をコンパに誘ってみたいと思うのだが」
と述べたら妻から殴られた。

 事務所に出所後,建物明け渡しや崖崩れ(国賠)の打ち合わせ,刑事私選の依頼者と打ち合わせのスケジュール調整(在宅事件・任意性を争う予定),過払い金に関する電話交渉など(8パーセント負けてやる)を遂行し,19:45発セントレア行きの飛行機に搭乗した。なぜか,同業者が空港の搭乗口にいて「名古屋ですか」というので「名古屋です」と返事をした。出発が10分以上遅れた上,荒天のため機内はかなり揺れた。
 ホテルについた後レジュメ集を読んだのだが,なんだか実務的というかトピカルな主題が多いなぁ(「経済活動と刑法」,「犯罪被害者と刑事手続」,「医師の説明義務と患者の承諾」「裁判員制度」等)。
 ワークショップでは,私の師匠がコーディネーターをやるのでそれに参加する。

 若手の学者さんの「研究報告」なのだが,報告者は質問を受けると「ご質問ありがとうございます」と答えることが多い。実務家の感覚では,どうも違和感を持つ。例えば,弁護士が法廷や公判前整理手続で裁判官や検察官から求釈明されたら,「ご求釈明ありがとうございます。謹んで釈明します」とは言わない。特に検察官から求釈明されたら,「(『そんなことも分からない』のか見たいな)尊大な態度」で釈明するが普通である。
 これは,法廷等だけでなく日弁連における委員会会議等でも同様である。6月1−2日に熱海で「刑事弁護センター合宿会議」があるのだが,質問に対しては,こういう和やかな返事はまずない。「最近はセンセも惚けてきたようですが・・・・」とか「なに馬鹿な質問してんだ,俺の言ったことを傾聴したのか」みたいな感じのやりとりが多い(ヤジと怒号で混乱することも時々ある)。
 「刑事弁護士」というのは戦闘的で口が悪い連中が多いのだが,学者の人(特に若手)は礼儀正しい人が多いように思う。