薬害C型肝炎勉強会

 当地新潟でも,薬害C型肝炎訴訟(被告は国)を始める。弁護団は40名程度。
http://www.niigata-bengo.or.jp/topics/topics_det.shtml?428
 過日,済生会新潟第二病院上村院長先生をお迎えして,勉強会を開いた。薬害肝炎に限定せず,まずは「C型肝炎とは何か」というお勉強から始めた。
 上村先生は昭和42(43?)年から医師をしているが(つまり若くとも60代後半と思われる)見た目には40代後半から50代前半であった。

 先生によれば,当地新潟ではC型肝炎罹患者は比較的少ないとのことであった(全国の下から1番〜3番くらい)。
 これは何かしら疫学的理由があるのじゃないかしらと思って,当職は,以下のように質問した。

 「新潟でC型肝炎が少ないのは,新潟県民がおいしいお酒を沢山飲むからではないでしょうか? つまり,おいしいお酒を沢山飲むと,アルコールの作用でC型ウィルスをやっつけるとか・・・」

 上村先生は私の質問に対して言下に否定的回答をされた。先生は「アルコールの喫飲量とC型肝炎罹患率とは全く何の関係もありません」と述べた。
 上村先生のご見解によれば, 
1 新潟では「覚せい剤を打つ人」や「入れ墨をする人」−いずれもC型肝炎罹患率が高い−が他の地方に比較して少ない。
2 新潟では「必要もないのに輸血をするな」という医療方針を守っている医師が多かった。
 それ故,新潟県では,C型肝炎罹患率が少ないのではないか。
とのことであった。先生の疫学的所見に私は一応納得した。

 数年前に行われた民暴対策勉強会を思い出した(講師は新潟県警の組対幹部)。

 「新潟では覚せい剤−シャブ−犯罪がとても少ない。どうしてかというと,新潟にはおいしいお酒があるからだ。おいしいお酒を沢山飲めば幸せになる。覚せい剤を打って点張る必要がないのです。ちなみに沖縄も覚せい剤犯罪が少ない。おそらく「泡盛」がおいしいからだろう」(新潟の暴力団は未成年者にシャブを売らないらしい(購入に際しては○○カードの提示が必要)。

 「お酒がおいしい→覚せい剤を使わない→C型肝炎は少ない」という疫学的考察はやはり正しいのだ。
 新潟に「入れ墨装着者」がどれくらいいるのかは,統計もないので分からない。