お茶の水山の上ホテルより

 「裁判員制度はいらない。大集会(日比谷公会堂)」に参加するため上京した。
http://www.labornetjp.org/news/2008/0613hokoku/
 約1500人の参加があり,成功といって良かった。
 私は要旨以下の発言をした(多少の補訂あり)。ここまで暴露していいのだろうか? という気持ちは多少あった。

 新潟県弁護士会裁判員実施延期決議の審議の際,私が提出した議案に反対した・潰しにかかろうとした連中がどのような弁護士かを,暴露しよう。
 普段から,「人権! 平和! 護憲! 民主主義! 9条守れ! 子どもたちを再び戦場に送るな!」と高調している人たちが,私の案を潰そうとした。このような「いわゆる人権派,革新派,民主的」と言われている弁護士が,私たちの決議をつぶしにかかってきたのだ。反面,私たちの案に賛同した人たちは,いわゆるヤメ検・いわゆるヤメ判,普段は大手企業や地方自治体の代理人を務めている「保守派・ブル弁」と言われる人たち,私(45期)より後輩格の<普通の(色のついてない)弁護士>であった。

 なぜ,このような「ねじれ現象」が起きたのか?
 <「いわゆる人権派,革新派,民主的」と言われている弁護士>がこれまで,日弁連執行部を支えてきた。会長選挙の際,中坊・久保井・宮崎らに組織票を集約し,総会の際に,派閥の力で委任状を集め,執行部提案を通したグループが,実は<いわゆる人権派,革新派,民主的」と言われている弁護士>であり,これらの人々が,裁判員を含んだ一連の「いわゆる司法改革」を推進し,このような惨状−裁判員法科大学院・法テラス(正式名称 日本司法支援センター 蔑称ニッセン)−を招いてしまった。
 「今頃になって,裁判員反対などといえない。」と言うのがお歴々の本音である。
 要するに,これらのお歴々が過去の言動との整合性を維持し,ひたすら自己の面目を保つため裁判員制度を推進しているのであり,これが<いわゆる「人権派弁護士」>と言われる人たちの実態である。裁判員法が(共産党を含めた)全会一致で可決された事態と弁護士会の今日の惨状とはこの点において符合する。
 いわゆるブル弁・保守派と言われる弁護士は,これまで日弁連の諸施策に無関係であった。あるいは,反感を抱いていた。また,私より後輩格の弁護士は従来の日弁連の「司法改革路線」と無関係であった。「いわゆる人権派」長老や日弁連執行部に反感を持っていた人も多くいた。これらの人たちは,何の気兼ねもなく日弁連の方針(裁判員推進)に反対できる立場にあった。
 つまり,これまで日弁連を支えてきた「正統派人権派弁護士」に対する反乱が,このたびの「延期決議」の原動力であった。
 人権派を自称する弁護士に言いたい。あなた方が看板としている 「人権! 平和! 民主主義! 護憲! 9条守れ! 子どもたちを再び戦場に送るな!」という理念を,あなた方が本当に信じているならば,「裁判員廃止」がその理念の論理的帰結である。そうでなければ,あなた方は偽善者であり,二枚舌であり,嘘つきである。

 集会終了後,高野(こうや)さん,池内ひろ美さん,tamago先生,元漫画家の弁護士さんと歓談した後2次会でカラオケを歌った。誰が何を歌ったかは秘密。

(2年前の2ちゃんねる弁護士部屋から転載)
日弁連執行部って戦争末期の大本営みたいだと思うことがある。
すでに戦局が悪化してどうにもならないと分かっていながら誰も増員を止めろと言わない、いや言えない。体面と過去の言動との整合性ばかり気にしている。
増員反対を言うことがタブーかのような「空気」すら感じられる。
法曹大増員だけじゃなくて一連の司法改革は全部失敗だったと思ってる弁護士は少なくないだろうが、公の場では決して口にしない。
司法改革を戦争に喩えるのは乱暴かもしれないが。
多くの兵士が玉砕して、多くの有望な若者を特攻させて、大和も撃沈されて、沖縄では地上戦で、本土では空襲で多くの人が犠牲になって、原爆落とされるまで誰も終戦を言えなかった大本営、ああ、大日本帝国もこうして崩壊したんだなあと思った。
将来弁護士自治崩壊なんて結果になっても誰も責任なんて取らないだろうなあ。
法曹増員に賛成した人たちは間違っても後で「いや自分は本当は増員に反対だったけど派閥のしがらみなどがあって言えなかった」とか言わないでほしい。