ネットワークビジネスとキリスト教

(一部の熱狂的)ペンテコステ/カリスマ派とネットワークビジネスとは、似たような雰囲気がある。

 私は、神様に熱心に祈り、聖書を1日5章読み、主を賛美し、今こうして癒されました!ハレルヤ!!
 私は、むさぼりの心を捨て、神様に10分の1を捧げ、今では、こんなに経済的祝福が与えられました!ハレルヤ!!

 インターネットには、いわゆる「ネットワークビジネス」のサイトであふれかえっている。そういうところの信者からのspamメールも良く来る。

 私は、以前はこんなに惨めな生活を送っていました。でも、このビジネスをはじめたとたん性格も明るくなり、収入も増えました。さあ皆さん、このビジネスをあなたのお友達に伝えましょう!!

 というセミナーで煽られて、これに乗せられて、その挙句「友情ぶち壊し・経済的地獄→自己破産・夜逃げ・下手すると自殺」
 というパターンを職業柄良くみている。

 両者の共通点を思いつくままに挙げよう。

1 ピラミッド型組織
2 人工的な笑顔・ポジティブシンキング・ラブシャワー
3 扱い商品(教義?)の優越性(の確信・宣伝)
4 未信者へのマニュアル的受け答え
5 商品(教会)の他人の迷惑を顧みぬ宣伝(ノルマあり)

 私がかつて在籍した教会でも、ある有名なネットワークビジネスにはまっていた女性信徒がいた。その信徒は、「このビジネスの創設者は、敬虔なクリスチャンなの」と述べていた。
 キリスト教界から「異端」とされている「ある宗教」とネットワークビジネスとのかかわりは、結構有名だ。

 ある大学の大学院修士課程(宗教社会学専攻)で、「有名ネットワークビジネスの研究」の修士論文を書いた人とは10年近いお友達で、この間、「宗教と社会」学会で久しぶりにお会いした。
 彼が修士課程在学中のころは、まだ、「キリスト教のカルト化」はぜんぜん着目されていなかったが、目が肥えていたのかもしれない。(彼には、「修士論文はそれでいいだろうけど博士論文はマックスウェーバーとかもうちょっと重みのあるものを書いたほうが良いよ」、とアドバイスしておいたのだが、某大学に就職した後も、ポップカルチャーの研究とかをやっており、先輩格の学者から「○○君、もっと熱くなれ! お前は軽すぎる−正確なところは忘れた−」とか叱られていた。叱っていた学者(公人だから名前を出してよいだろう)


http://my.spinavi.net/isd/


 も、もっと先輩格の学者から「お前のスピリチュアリティは何なんだ」と揶揄されていたけど・・・。