検事控訴

Barl-Karth2005-11-29

「検事控訴を食らう」という経験をした弁護人は,あまりいないのじゃないかしら?
「国選」で「求刑死刑・判決無期」なら,後は後続の国選弁護人(高裁所在地の弁護士さん)にバトンタッチし,セイセイするわけだが(当地では,ここ20年以上死刑判決事件がないのでよく分からないが,そういう事件でも,国選費用は30万円は超えないであろう),「私選」だと「引き続きお願いします」と言われる。
さっきまで,「事実取調請求」の取りまとめをやっていた(まだやるけど)。当方が提出する証拠はざっと見て,500頁を超える。そのことは,予め高裁書記官にも連絡しており,「PDFファイルで提出したい。紙資源節約のため,高裁も配慮してほしい」と頼んだのだが,「ペーパーで提出してください」と言われた。500頁超の書面をファックス提出してほんとによいのだね?>東京高裁。了承を得ないで500頁超の書類をファックス送付すると,たぶん威力業務妨害罪の構成要件に該当することとなる。
で,依頼者さんが,「明日の午前11時に答弁書を取りに行きます」というので,これから,答弁書を作成する(「控訴趣意書」なら沢山書いたことがあるけれども「検事の控訴趣意書」に対する「答弁書」の書き方なんて司法研修所でも習ったことはないし,条文を探してもよく分からない)。

なぜか分からないけど,単位会の弁護士会では,「会社法研究部会」に配属されて(ずいぶん昔,破綻銀行の銀行法務をやったことあるけど,何で俺が?という気持ちがある),「新会社法による金融実務への影響と留意点」という題目で研究発表しないといけない。「模擬裁判で大活躍されたBarl-Karthさんの発表ですから,おもしろくないわけがありません」などというチラシを某若手弁護士がファックスしていた。刑事弁護と会社法務ってかなり違うように思うけど,「体を張る・体力勝負」という点では同じなんだろうか? 私の真のフィールドは法哲学プロテスタント教会法学なのだが,オファーがない。
夕方から,「メサイア」の練習。

まぁ,日弁連会長候補者の久保利さん−2弁−(見た目は「バブル絶頂期のの不動さんOOOOOO」)も,昔は刑事弁護に熱心で,今は企業派弁護士らしいので,弁護士の運命とは分からないものだ。

私は,3年後に日弁連副会長,7年後に日弁連会長の野望を抱いているのだが,その前にイソ弁を雇わないといけない。


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