ライブドア社の100億円の借金

ライブドア株整理ポストに入り」という報道がある。仮にそうなったら,相場全体への影響はどうなるか? ちょっと考えてみたが,たぶんあまり影響はないように思う。信用取引の代用証券としての担保掛け目はゼロになるのだろうが,ライブドアショックから現在までの間に,ライブドア社の株価は10分の1近くに下がっているので,既に被害者は追い証発生なり投げ売りなりしている人がほとんどであろう。未だに持ちこたえている人は,ライブ社の株の外に,現金なりしっかりした代用証券を担保にしているわけで,前みたいな「投げ売り→つられ安現象」はないだろう。

あまり取り上げられていないが,気になるニュースがある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060210-00000009-tcb-biz

10日付けの朝日新聞(インターネット版)は「ライブドア <4753> が、昨年9月に約135億円をかけて子会社にした中古車販売大手のライブドアオートから昨年12月に計100億円を借り、最近になって早期返済を求められていることが分かった」と報道。
ライブドアが100億の資金の返済を行うことができるのか、同社の資金繰りを知る上で重要な試金石となってきそうだ。

http://www.asahi.com/business/update/0210/095.html
によれば,
融資の返済期日は3月20日だが、ライブドアオートとしては、証券取引法違反事件の展開次第では回収が滞る恐れがあると判断した。すでに非公式に前倒し返済を求めており、10日に正式に申し入れる。
と言うことらしい。


1 返済時期をいつと定めているのかよく分からないけど,期限までに払わなければ,「支払い不能」と言うことで破産申立要件を満たす。(自社株譲渡による代物弁済を申し入れとかも良いかも知れない(ワラ)

2 「ライブドア社の株を対価としての企業買収」というのがライブドア社のやり方だったらしいが,要するに,「現金・預金」が沢山ある会社を買収していたということじゃないだろうか? 子会社としては,取得した株式が紙くず同然になったうえ,貸金回収が出来なくなるかも知れない(B/Sで表現すると「保有資産の目減り」・「貸倒・保有株式下落で引当金計上」)ということで,ダブルパンチだね。へたすりゃ連鎖○○かも知れない。

3 (現金・預金が沢山ある)被買収会社からお金を借り入れる。被買収会社が貸金返還請求訴訟を起こそうと思っても,取締役の過半数ライブドア社の息がかかった人だとすると,訴訟が起こせない(会社が訴訟を起こすには,取締役会の決議が必要だったと思う)。そういう思惑で企業買収をしたのかも知れないね。

4 親会社が子会社からお金を借り入れる行為は,利害相反とかそういう問題が生じないだろうか?(きちんと分析したうえでの疑問でない)。少なくとも違和感を禁じ得ないですね。

それにしても最近の相場は寒いね。ライブドアショックの影響は今はないと思うけど下げがきつい。含み損は取りあえずじっと我慢(4月くらいまで?)。これからは,空売りの積極活用も必要かも知れない。「空売り青天井」と言われるし,空売りのお勉強はあまりしてないので,まずはお勉強だ。空売りに関するしっかりした解説本て,あまりないような気がする。
http://www.panrolling.com/