ライブドア社の100億円の借金 2

トップ間の協議で,ライブドアオートライブドアに100億円の返還を求めライブドア社長(代表?)は,「約定の3月20日に返す」と返事をしたらしい。
ちょっと腑に落ちないね。金利のことを考えると,早めに返した方がいくらか経費節減になるだろうに・・・。それに,オート社の求めに応じて,早めに返した方が,「まだ余力があるんだ」ということを世間に印象付けられ,信用挽回のチャンスであっただろう。
ライブドア社の返事は「1−2週間ではキャッシュをそろえられない」と自白しているようなものだろう。

その他,疑問がいくつかある。

1 借り入れは,オート社買収から間もなくの昨年12月ころらしい。ライブ社が100億円のキャッシュを持っていれば,何も他社から借り入れする必要はないわけで(企業経理がそんな簡単なものじゃないというのは分かっているけど),そのころの資金繰りはホリエモンが自慢していたほど楽だったわけではないのだろう。


2 担保は取ったのだろうか? 貸借当時は,オート社には,ライブ社から取締役が派遣されていたので,たぶん,オート社はライブ社の言いなりだったのではないか? ホリエモン保有のライブ社株が担保だったりしたら笑えない。

3 オート社は,期限まで猶予(早期返済を求めない)する代わりに手形発行を要求すべきだったろう。もちろん,社長・代表者外役員に裏判をついてもらう。私の顧問先の社長は,その辺はえげつないくらい抜かりがない。手形(先日付小切手)もらうまでは帰らないね。私がオート社の顧問だったら,そういう風に指導するね。
あと,この段階で,オート社は,仮差しを掛けるべきだろう。差押え対象は?といわれると,ちょっと困るけど(ヒルズの権利金? サーバ? B/S見ないと何とも言えない)・・・。保証金はちょっと高めで,30億くらいか?

3 100億円というのは,結構大きな金だ。かつて大成海上火災保険(東証1部)が9・11のあおりで倒産したが,原因は「700億円が払えない」ということだった。顧問先の社長は「わずか700億円で倒産するもんかなぁ」といっていたが,まぁ,じり貧の企業なんてそんなもんだよ。
金融機関は,相手にしてくれないし(報道あり)−むしろ金融機関は,貸し剥がしにかかるだろうね−新株発行で資金調達するくらいしか手はないのではなかろうか?(笑)