証券ブローカーを少しずつ乗り換える。

株式投資(投機)を始めて,もう10年くらいになってしまった。
10年前,事務所の金庫がお札で一杯になり,これを「どこか安全な場所に保管して利殖した方が良いな」と思って,近くにある証券会社に飛び込んだのであった。
その当時,外国でちょっとした下げ相場があったので,そのタイミングで証券会社に飛び込んでくる客はあまりいなかったのではないかと思う。
窓口の証券レディから,「今は下げ相場ですから,安全な投資先としては国債とか投信がお勧めです」と忠告された。しかし,この下げ相場こそ好機だと思った私は,「株を買いたい」と言ったところ,証券レディは,色々ボードを眺めたうえ,電力会社株購入を勧めてきた。私は原発とかがイヤだったのでこれを拒否した(ヘタするとインサイダー取引になってしまう)。「JR東海はいかがでしょうか? ここは暴騰とか暴落とかはあまり関係がないですから。」と勧められたので,300万円くらいJR東海の買い,あとはMMFを購入した。
その後,取引先の証券会社は「インターネット取引」を始めたのだが,はっきり言って全然使い物にならなかった。よく分からないけど,インターネット経由で顧客から注文があると「警告ベル」みたいなものが鳴り,これを受けてマニュアルで売買執行係が取引所に注文を受け継いだのだそうだ。
ある日,そのような極めて原始的なインターネット取引で金属関係の証券を買った。そうしたら,私が買った株は1日で10パーセントくらい上がってしまったのだ。ところが,ブローカーはミスをしてしまい,私のインターネット注文を執行しなかった。
で,翌日の朝,当該ブローカーの支店長と証券レディが手みやげを持参してお詫びに来た。
「あぁ,ミスなんてよくあることですよ。別に<損失補填しろ>とかそんな我が儘な要求はしません。良い情報があったら持ってきてください」と言ったら,良い情報(IPO)を持ってきてくれた。

こういう風に「株式投資十年選手」の人は,「ご縁」の関係もあって,手数料の高いクラシカルな証券会社と付き合いをしている人も多かろう。まぁ,私もその証券会社と完全に絶縁しようとは思っていないけど,少しずつ資金をネット証券会社に移転している。
私がこれから取引を始める予定の証券会社の「一般信用取引」はいくら玉を建てても手数料は300円らしい(ただし利息は年間4%)。まぁ,3−4日で売ったり買ったり,こつこつやれば複利計算で結構稼げる。そのブローカーに申込書を送ったのだが,審査に際し,「インサイダーかどうか」という書類審査があった。嘘をつくのは良くないので「証券番号XXXXの関係弁護士だ」と自白しておいた。
ピポッドとかK・D(ストキャクスティクス)にちょっとした細工を加えた指標で売買すると,日計りか3−4日で2−3%儲けられるのだが,従前お付き合いしていた証券会社では「手数料負け」してしまう。
今お付き合いしている証券会社は,3%位の含み損があるので,漸次これを解消して,ネット証券に資金を移し替える予定である(証券レディのWさんごめん。支店長さんにもごめんなさい。でも,それがインターネット資本主義の論理なんです)。