国家賠償対策のため,無駄金を垂れ流す

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060827-00000001-yom-pol
国の訴訟体制強化へ、相次ぐ敗訴で専門スタッフ増員
政府は2007年度から、国が被告となる裁判に対応する体制の強化に乗り出す。
今年に入って、薬害C型肝炎原爆症認定訴訟など、国の政策判断などが問われる裁判で、国の敗訴が相次いでいるためだ。
裁判に臨むスタッフの質量不足も敗訴増加の一因と見て、法務省の専門職員増加、外部の人材活用などに積極的に取り組む考えだ。

私自身,国家賠償の原告代理人となることが,かなりある。当方は,2−3人の代理人手弁当・敗訴覚悟でやっているのだが,相手方(国・法務大臣)は,「指定代理人」という資格で代理人を10人以上付けてくる。実際,10人以上の代理人が,法廷に出張ってくるのだ。
こういうのをよく知らないが「並び大名」というらしい。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?dtype=2&p=%CA%C2%A4%D3%C2%E7%CC%BE


大名の並びがきれいになるよう整理します
© All Right Reserved.image from Flickr掲載ページ: http://www.kabuki.or.jp/new/log/kids/040811.html


で,指定代理人が何をしているのか,不思議に思ってある弁護士さんに聞いてみたことがある。
「ある弁護士さん」というのは,「国賠の共同被告」代理人をときどき務める人だ。例えば,強制連行訴訟や各種公害・薬害裁判などは,被告として「国」の外に「企業」が訴えられる。そういう場合に企業の代理人を務める一般大衆から見ると,ヒール役(ブル弁)なんだね。その代理人の口癖は「国家無答責」である(笑)。
「指定代理人? 一番裁判官席に近い代理人がメモを取るだろ。その隣にいる代理人が,そのメモをのぞき込んで自分のメモに書き写す。で,その隣にいる人がそのメモを書き写す。以下同様だ」
現在,某地裁で国賠をやっているのだが,準備書面も何も出さずに法廷に7−8人の「国指定代理人」が出廷してきたことがある。
「今日この法廷に出廷する際は,新潟駅や東京駅から新幹線に乗ってきたんでしょう。まさか,グリーン車は使ってないと思うけど,その旅費の出所は,国税でしょう。準備書面も出さないで,いったいどの面下げて雁首並べているんですか。原告代理人の立場を離れ,納税者の立場から見て,あなた方のやり方には,怒りを禁じ得ない」とか,徹底的にいじめ抜いたけど,裁判官は,格別制止しなかった。