「反法テラス・疑問法テラス」でネットワークを模索していること

業界内部の話で恐縮なのだけれど,「週刊法律新聞」という業界紙がある。日弁連の会内政治や各種運動,委員会活動等の会務にかかわっている人等が愛読層と思われる。とはいっても,この新聞はある種の傾向が顕著で,グログロに反日弁連執行部のスタンスなんだね。
で最新号(9/1)を読んだら,法テラスに関して各種ブログに書いてあることがかなりネタになっている様子である。実は,私のエントリ(8/29)が引用(というか転載)されている。まぁ,私としては,法律新聞社に無粋なクレームを付けるつもりはないし,おそらく,私のブログを機として,各種人脈をとおして「裏は取っている」様子である。私が留守中自宅に東京の弁護士さんから電話が掛かってきたり−名前を忘れたという妻に「迫力のあるバスバリトンの声だろ」と聴いたら,「そうでしたわ」と申していた−携帯電話に着信があったりしたのである。コメントを頂いている人生幸朗さんも妙に事情通の人で−私はこの人が誰なのか,アイデンティファイできない−やっぱり日弁連を含めた「関係筋(笑)」は私Barl-Karth外「法テラス拒否派」のブログをこまめにチェックしているのだろう−もちろん歓迎する−。
そういう記事を読んで,今考えていることは,「反法テラス運動を業界内・業界外でネットワーク化できないだろうか?」と言うことである。
ますます業界内部の暴露話になるのだが,現在,「法テラス反対」に関しある程度組織的に運動しているのは,管見の限り,2個のグループに分かれる。すなわち,「一条の会グループ」と「関東十県会有志グループ」である。
一条の会は言わずと知れた高山俊吉さんが代表者で,「私が契約を拒否する理由」を(現在第2号)ファックス送付しているグループであり,東京の単位会が中心メンバーと言ってよい。他方「関東十県会」はその名のとおり東京を除いた関東(東京高裁管内の県−埼玉・千葉が中心)の弁護士会のグループである。少し前,「法テラス非経由で無償で国選弁護をやる」というファックスを流したグループである。で,私は,かなり「怪しい存在」で両グループと関係している(「拒否する理由第1号」で原稿を掲載してもらっている)。
この間の日曜日の「十県会グループ」の会議(湯沢の某ホテル)にも参加し,会議の席上「何とか<反法テラス弁護士>のネットワークが作れないだろうか? そして,業界内の反対運動から,業界外の人々とも連帯した運動が構築できないだろうか?」ということが話題となった。
私は日本史の勉強をしていないので良く分からないけれども,「志」を同じくしながら,イデオロギー的な問題や,人間関係や政策の微妙な違いやその外の問題が障害となって,団結が果たせなかったと言う事例は,歴史の節目において,沢山あるでようである。 現下の反対運動もそういう問題があるような気がする(この点についてはもっと論評したいのだが,さすがに生臭い話になるので控えておく)。
また,「法テラス・司法支援センター・刑事弁護」等をキーワードにしてブログを検索すると(その外2チャンネルのスレッドも参照),全国各地に「反法テラスの同業者」・「法テラスに少なからぬ問題を感じている同業者」が多数いることが容易に窺われる。そして,これらの問題意識は,同業者内のみならず,業者外の人々も共有していることが窺われるのである。そのうえ,法律新聞・十県会情報によれば,群馬県でも大きなトレンドが起きているようだし,(ちょっと飛躍するが)東北弁連関内では「裁判員法施行の延長を求める声明」がかなりの賛同を得たりしている様子である。
「これらのトレンドを何とかまとめられないか・まとめるべきだ」と言うことを湯沢会議の席上,私がグタグタ述べていたら,その場の流れで,なんか私がその辺の問題の担当者になってしまった。
で,冒頭の法律新聞の記事に戻るのだが,当該記事を閲読した私は,嫌み半分で法律新聞社に電話した。「近々投稿するから私の記事を載せてほしい」と頼んでおいた。日常業務が一段落したら−いつの話だ?−この問題についてじっくり考え原稿を書いてみたいと思う。
以下,きわめて少数の人に話したことなのだが,私は「法テラスと契約しない弁護士は国選弁護ができない」という総合法律支援センターの法制度(ないし法運用)は違憲であると思っているので,国家賠償を提起しようと思っている。もちろん提訴日は10/02である(先の書き込みで10/02霞ヶ関周辺で何かが起きるかも知れないと記載したが,まぁ,そういう意味以上でも以下でもないかも知れない)。