ジェットフォイルが止まった(佐渡汽船)

依頼者と一杯飲んで,佐渡からの帰り,ジェットフォイル(17:20両津発)に乗船した。乗船後しばらくして,軽い衝撃を体感した。それから1−2分して同船は越佐海峡で運行を中断した(17:40ころ)。

「鯨と衝突したのだろうか」と思ったら,水中翼に漁網が引っかかった様子である(>_<)。「漁網を取り外すことは困難であり,このため本ジェットフォイルは,高速走行が不能になった。低速走行で,新潟西港に向かう」とのこと。
波が激しく上下していることに伴い,船も激しく上下動していて,気持ちが悪い。上下3メートルくらいの横揺れがある。後ろにいる親子連れは,滅多にない事故に遭遇し喜んでいる。
酔い止めが必要だ。甲板員が走り回っている(矢っ張りキビキビしている)。佐渡には,これまで30往復くらいしているのだが,こんな事は初めてだ。ANAで前輪が出なかった事故と似たり寄ったりなのかも知れない。
18:01 本船はゆるゆるとした速度で新潟西港に向かっている。運行再開。18:30(定刻より10分遅れる)着岸の予定とのアナウンスがあった(なんだかんだ言って,高速走行している模様。ダイビングして漁網を人力で取り外したのだろうか? 水中翼に引っかかった漁網は佐渡汽船が占有を継続する−留置権が成立するかもしれない−)。
さすがに操縦士も甲板員もプロの仕事をしている。
いざというときに慌てないこと,間違っても動揺しないこと,これがプロ根性というものであろう。オペラ歌手は合唱やオケが事故でクラッシュしても全然動じないし,少しくらいのミスは何事もなかったかのようにやり過ごす。

お急ぎのお客様には,何らかのサービスがある模様。

私の依頼者もすっかり元気な様子で,話が盛り上がった。「今第九を練習している」と言ったら「先生,それならビールを9本飲まないといけない」と言われたが,3本くらい飲んでお暇した。