縦書き訴状の苦労
平
成
八
年
(ワ)
第
五
九
六
号
の(ワ)をカッコ閉じにするのにものすごく苦労した。「一太郎」では何とかできたのだが,当時の「ワード」ではこのような機能がなく「縦中横」というコマンドがあったのだが,完全にバグっていて,「カッコ」が横にでんぐり返ったりした。このため,裁判所御用達のワープロ業者が縦書き用(ワ)のような「外字フォント一覧
(行
ウ)
(「行」と「ウ」が縦から圧力をかけられた感じで潰されて圧縮され・この二つの文字が無理矢理縦書きに並んでおり,
行
ウ
の左と右とをやや縦方面に長めのカッコ「( )」で包んだもの)
おわかりいただけるだろうか?(ヴィジュアルな再現困難。暇があったらお絵かきしてJPEGをアップする)
とかを法外な値段で売っていた(修習生時代,保釈面談の際,裁判官室で−外字フォント一覧表−を見たことがある)。
そういうことを考えると,岡口裁判官のフリーソフト作成・公表は日本の裁判史上例を見ない特筆に値する業績である。けだし,司法IT改革と言っても良かろう。