私が(未だ)「自然法」を肯定できない理由

 私は,(法)哲学上の特定の立場をもっていない。
 しかし,私はプロテスタント(ルター主義)の比較的原理主義に近い線におり−ルター派にもかかわらず学問と信仰とを分離するのは良くないと思っている−そういう意味での縛りはある。
 実定法学でも法哲学でも「信仰抜き」で考えられない問題は多々ある。「自然法」「人権」「憲法改正の限界」「死刑・戦争・平和」などである。
 ただし,後記する水波朗が言うところの「意識下の」「潜在的な」新カント学派であろう−これが「キリスト教原理主義と両立するのか」と言われると困るのだが,ルターとカントと自然法と理性の問題は,いつか書くことになろう。