新カント派

 ちゃんと哲学や法哲学をやった人であれば,「私はこれこれの理由で新カント派を採用する」という理由付けができるのだろうが,「意識下の」「潜在的な」新カント派だから,そういう理由付けなどはない。もちろん,価値相対主義とか存在・当為二元論とか色々理由めいたものはあるのだが,きっちり考え抜いたわけではない。要するに,思考の癖として二元論,相対主義が刷り込まれてしまっているのである。実際,実定法解釈学の「便利なツール」「合理的で明晰な思考」としての「新カント派」という感じになる。