「変な品物を買っても消費者の損害が致死的でないこと」

 愛想の悪いホステスさんに接客されても,多少金を損をして不愉快になるだけ。味の悪いリンゴを買っても死ぬことはない(食中毒は困るが)。理髪店で耳をちょん切られるということもあまりない(ウサギでなければ)。テレビやパソコンを買って故障したら,修理してもらえる。
 しかし,弁護士のサービスは,お客さんの「生命・身体・自由・名誉・財産(要するに基本的人権)」を預かっているのだ。ちょっとした手抜きで無罪の人が死刑台に送り込まれたり,大切な財産が失われたりする。そうなったら取り返しがつかない。