怨憎会苦・愛別離苦

 今日は,中学校の同級生のお葬式だった。故人のことをうっすらと覚えているのだが,中学時代吹奏楽部だったっけな。彼は,指揮とかサクソフォンをやっていたような記憶がにある。
 お葬式は,浄土真宗のお坊さんが仕切っていた。きっちりとテンポが狂わない4分の4拍子のお経が快かった。坊さんの「白骨のご文章」を拝聴して,人間の死と生とに思いをいたした(マーラーの復活が頭の中でなっていた。)。
 浄土真宗の葬式とキリスト教プロテスタント)のお葬式とは,雰囲気が似ている。儀式的要素がそれほどないこと。司式者の説教(法話)があること。

 坊さんは四苦八苦を主題として,「愛別離苦」「怨憎会苦」「蓮の花(祭壇の飾り物)」を解説された。
 「蓮の花は,娑婆(この世)を象徴しています。蓮は泥を吸っています。この世は泥のようなものです。私たちは,泥の中で生きています。でも,泥を吸って,とても綺麗な白い花を咲かせるのですね。」

 「人は愛する人と必ず別れることになります。そのような別れを通じて,人は,優しくなります。絶対に絶対に優しくなります。」

 「人は憎んでいる人と必ず会うことになります。それは,絶対に避けられないことです。そのような出会いを通じて,人は強くなります。絶対に強くなります。」

 と言うようなお話だった。人生って,そういうものかもしれないな。