2007-09-21から1日間の記事一覧

4 自然法学は自然な法学,実証主義はアートな法学

「創文」という雑誌がある。大きな本屋さんで無料で配布されていたり,創文社の書籍を買うとおまけ(PR誌)についてくる30頁前後の雑誌である。キリスト教書店に置かれていることも多い。 数年前,某地方裁判所佐渡支部の待合室に「創文」が置かれてあった…

5 revolu氏の批判に対して

『自然法の内容を中学生にも分かるように(現代国語の解答文のように)説明せよ。(10点)』 私は,中学校の公民の教諭ではありませんし,高校の倫社・政経の教諭でもありません。だから,「中学生にも分かるように(現代国語の解答文のように)説明せよ。…

2 私の法哲学の先生

私の学部生時代(3年)の法哲学の先生は,井上茂の弟子であった。「教科書はないんですか?」と先生に聞いたら,「ない。どうしてもといわれたら法規範の分析(井上茂)を読んでほしい」と言われた。で,生協で教科書を買ったら横書きだった(松阪佐一(有…

1 序

私は,法律学(法哲学を含め),神学,哲学の研究を職業としていない。しがない法実務家に過ぎない。しかし,実務家を職業としつつも,法哲学,キリスト教神学への関心は,持ち続けており,このブログでも折々,その方面の管見を書いている(やはり弁護士ブ…

3 法哲学の先生に頭をぶん殴られたこと

N先生の講義や指導(質問に対する回答)で,今でも憶えていることが2個ある。ひとつは,「自然法的思考−その哲学的前提−」,ひとつは「当為命題」である。 (1) 自然法論の認識論的基礎 私は,自然法論者が前提としている哲学的基盤−事実・価値,存在・当為…